新しい生活を始めるために必要な事

フランスに来てからもう何度目の引っ越しになるでしょうか。

アヌシー〜リヨン~エクサン・プロヴァンス~シャンベリー、、、これら学生の間はほとんどホームステイをしていたのでそうそうややこしい手続はなかったのですが(もちろん滞在許可証の更新ではご存知の通り大分に時間を取られてしまいましたけれども)、フランスで社会人として生活するようになってからは諸処の手続きに手間のかかる事、かかる事。
経験を積む事で色々と学ぶ事も増えてきます。そう、フランスは自分から学んでいかないと向こうからは何も「良い事」は教えてくれません。

   

 引っ越しに伴う手続きは大凡以下の通り。

 


 大家さんとの現状確認「Etat des lieux」)と家賃、その他決まり事の確認をしてから契約書へサイン

 


 現住所と契約開始日の書かれた契約書を持参し保険会社にて住居に対する保険手続きを行う。

 

住居面積、部屋数(寝室を含む)、バルコニーの有無、窓にシャッターがあるか、鍵がついているか、玄関の防犯状態、建物出入り口の防犯状態(出入り自由か、自動ロックか等)などを聞かれます。それらの条件によって保険料金が違ってくるので。

契約書は自宅用に一枚、もう一枚を大家さんに提出する用に作ってもらって下さい。

 


 EDFフランス電気会社、、、現在は色々と競合会社も出てきているようですが)に現住所、入居日とその時の電気メーターの数字を伝える。

 

退去者が基本的にはメーターの数字を伝えているので連絡は後日でも大丈夫です。
日本と同じかとは思いますが、それまでの電気使用量を考慮した上で「基本料金/月」を設定し、年間を通した超過分は一年の最後に請求されてきます。 

 

今回は水道代は(冷・温とも)家賃に含まれている為、水道、ガス会社に連絡をする必要はありませんでした。

 

 水道代含むと書かれていても実際には「冷」水のみで「温」水分(マンションなどは建物全体、或いはそれぞれの階ごとにボイラーが設置されていて、その日に利用できる分の温水がタンクに保存されている)は別途自分達で払わなければいけない事がしばしば。契約書にサインする前にしっかりと確認をしておいた方が良いですよ。

 


 最寄りの電話会社に行き、電話回線を開けてもらう。

 

旧住人の電話番号を知っていると手続きが比較的早くなります。

開設には住所を証明する為に住居保険契約書が必要になってきます(賃貸契約書では受け付けてくれません)。

フランスの場合、開通するのに早くても2週間はかかってしまう事を覚悟していた方が良いです。

 

 

 銀行の支店、担当者の変更

 

最寄りの支店に行き、変更の為のランデブー(本当に時間の無い限り、その場では直ぐにやってくれません)を取る。

必要書類はパスポート、滞在許可証などの身分を証明する物と住居証明の為の水道光熱或は電話会社の明細書(賃貸契約書、住居保険契約書では受け付けてくれません)。

 

 

 Securite Sociale(社会保険)への住所変更届

 

インターネットでできます。新住所と入居日を記入するのみ。

但し反映されるまでにやはり2週間くらいはかかるでしょうか。

 

! フランスでは社会保険以外に大抵社会保険で補償されない部分をカバーするために任意加入の保険(Mutuelle)にも入っています。こちらへの支店の変更もお願いした方が良いでしょう。

 

 

 Carte grise(車両登録証)の住所変更 

 

住居変更後一ヵ月以内にしなければ、最低でも135€、最高で750€の罰金を払わなければいけない事も出てきてしまいます。

これまでは最寄りの県・郡庁に行かなければいけなかったのですが、今では1~3回までの変更であれば郵送、しかも無料で出来るみたいですね。

 

郵送の場合の必要書類 :

* 住所証明書(水道光熱、電話等の料金明細書等)のコピー

* 身分証明書のコピー

* 旧Carte Griseのコピー

これらを県・郡庁に郵送すれば一週間~二週間ほどで新住所の書かれたシールを送って来てくれるので、これを所有のCarte Griseの該当する場所に貼るだけ。

 

 

 車両保険の住所変更

 

車両保険は通常走行する場所(気候、交通状況)、保管場所(屋根付き、無し駐車場、路上駐車)などの違いから保険料が変わって来るので他県に引っ越しをした場合には報告が必要になってきます。

 

当初、引っ越し先の最寄りの支店で契約変更をしなければいけないのかと思っていたのですが、よくよく聞いてみるとその必要はないとのこと。
以前のシャトーブリアンの支店でもカバーしてくれるとのこと。もちろん上記にあげた諸処の状況が変わっているのでその報告の必要はあり。現状況に見合った内容で契約内容の変更をしてくれます。その際保険料に差額が出てくる事もありますが、以前の契約期間内で料金の調整はしてくれます(追加請求、或は返金)。

 もちろん各保険会社で料金に多かれ少なかれ違いがあるので契約を結ぶ前に色々な会社に問い合わせて、比較してみた方が良いのは知っていましたが、さらに同じ保険会社でも田舎の支店で契約した方がお勧めですよ。

 

同じ保険会社でもシャモニーとシャトーブリアンの支店の間では同条件で150€/年もの違いがありましたから。
もちろんシャモニーの支店に出向いて行った時には「シャモニーに住んでいるのだからシャモニーの支店で再契約しなければいけない」などと言われましたが、全くそんな事はありません。何かあった時の手続きが少し手間がかかるのであろうだけであって。

シャモニーのあるローヌ・アルプス地方とシャトーブリアンのあるロワール地方では営業方針が違い、料金にも違いが出ているのだそう。
知らないと損する事が多々ありますね。

 

 

⑨ 滞在許可証の住所変更

 

こちらは県庁(シャモニーの場合、アヌシー)に行かなければいけません。

予約(予約をした方が良いとありましたが、直接行ってなんら問題もありませんでした)
書類提出:

* パスポートなどの身分証明書本体とコピー

* 3ヵ月以内の住居証明書(賃貸契約書+水道光熱・電話等の料金明細書或は賃貸料受領証明書)の本体とコピー

* 3,5 x 4,5 cmサイズの3ヵ月以内の撮影した(眼鏡、帽子等着けていない)顔写真 3枚
レセピセ(仮滞在許可証)受領

という流れになり、正式な滞在許可証が出来次第メールにて知らせてくれるのでレセピセを持って取りに行きます。

 

 

 在留届の住所変更

 

ネット登録をしていればネットでもちろん手続き可能ですが、地方が変わってしまうと「帰国届→再入国(フランス)届」という手順を踏まなければいけないので、旧、新それぞれの管轄地方の領事事務所に電話にて報告する必要があります。

 

 

こう書いてみると、本当に色々と手続きがありますよね(さらなる手続きが必要な方もいるかと思いますが)。
全てを終わらせるのに最低でも1か月程はかかってしまうでしょうか。

滞在許可証に関しては未だレセピセのままなのですが。そのうちプッシュをしてみようと思いっています。
そう、フランスは何でも待っていては駄目なのです。

疲れますね、たまに。