フランスのベニスとも言われるアヌシー旧市街。
そこかしこに流れる運河が清涼感を与えてくれます。
夏にもなるとさらにこの辺りは色とりどりの花で飾られ視覚を十分に楽しませてくれるのと同時に、数々の飲食店が並んでいるのでお腹も十分に満たしてくれます。
この先にある運河の上に張り出した小テラスでは、たまに演奏会などが催されたりしているようです。
Vieille Ville 旧市街では毎火・金・日の朝7時~13時まで Marché が開かれています。
野菜などの日常食料品に加え、チーズやワイン、ソーセージ、ジャムなどの地方特産品なども売っているので一見の価値あり。
全て新鮮な上、色々とアドバイスをもらえる(時には試飲、試食もさせてもらえる)のがスーパーと違うところでしょうか。
仲介業者を通さないので値段もお得な物が多かったり。
地元の人はそれぞれひいきの露店を持っているようですが、やはり沢山の人で賑わっている露店は気になりますね。
郷土料理を試してみたい方にはその旧市街の一角にあるレストラン 『 Le Freti ル・フレティ 』がお勧めです。
http://www.lefreti.com/
通りに張り出しているわけではないので注意しないと通りすぎてしまうかと思いますが、旧市街はマルシェの立ち並ぶ rue Sainte Claire サン・クレール通りの丁度真ん中ほど、小さな噴水のあるスペース一角の建物2階にあります。
以前は同じ建物一階にチーズ屋が入っていて(恐らく同じ経営者だったかと)、レストラン同様質の良いチーズを購入することも出来たのですが、今回行った際には一階部分は閉店してしまっていました。残念。
レストラン内には下写真右の様な囲い席もあり、自分たちだけの空間でゆっくり食事をする事が出来るのも嬉しいですね。
ここではFonduチーズ・ホンデュ(16種類!!)やラクレット、タルティフレットなどサヴォワ地方のチーズ料理を堪能することができます。
チーズ専門店だけあって、レストランはチーズの匂いで充満していますが、これがまた食欲を誘うのですよね。
ラクレットはこの様なマシーンにのって運ばれてきます(下写真左)。
熱によって溶けた部分をナイフで落とし、ジャガイモ、ハムなどと一緒に食べるのですけれども、時には半月の大きさで出てきたりもするので見ただけでお腹が一杯になってしまうかもしれませんね。
個人的にお勧めなのが中央写真(イメージ)のBerthoud ベルトゥー。
にんにくを塗った耐熱容器にアボンダンスチーズに少しばかりのバター、そして辛口の白ワインをかけてオーブンで焼いたもの。くせが少なくって食べやすいですよ。
そしてこちら右の写真(イメージ)Diot de Savoie ディオ・デュ・サヴォワ(サヴォワ地方のソーセージ)の白ワイン・トマト煮込みもチーズはどうも、、、という方にはお勧めです。一人用の小さな鍋で出てきます。
サヴォワ地方のワイン(gamay種)でマリネされた豚肉とにんにくで作られた長さ10㎝、太さ2.5~3㎝もあるソーセージは食べ応えがあります。
両親と旅行をした際に、たまたま見つけたレストラン。これが大当たり。両親はもちろん小さな甥っ子も美味しい、美味しいと喜んで食べていましたっけ。
もちろん人気があるので要予約です。
但し今回は、洋服がチーズ臭くなってしまうのを避ける為に(この後寄る場所があったので)違ったレストランを試してみました。
アヌシー湖正面の小さな教会の近く、やはり郷土料理を提供する『 Chez Mamie Lise シェ・マミー・リズ(リズおばあちゃんの家) 』。
赤と白を基調としたデコレーション、木造りの内装と温かい雰囲気に魅かれて入ってみました。
お昼には以下の様なセットメニューを選べます。
Formules au choix : 2 entrées - 2 plats du jour - 2 desserts 前菜、メイン、デザート全て2種類ずつあり
PLAT DU JOUR 11,90E メイン一品
ENTRÉE + PLAT DU JOUR 15,70E 前菜+メイン
PLAT DU JOUR + FROMAGE 15,70E メイン+チーズ
PLAT DU JOUR + DESSERT 15,70E メイン+デザート
MENU DU JOUR 19,60E (Entrée + plat du jour + fromage ou dessert) 本日のメニュー (前菜+メイン+チーズかデザート)
従業員の感じも良く、彼らが「うちのシェフは気難しいけれども、しっかりとした物を出す」と言っていたので期待していたのですが。
本日のお勧め前菜である「タルタルサーモン」にはがっかり。
メロンとトマトに隠れてサーモンが全く見えない、、、。しかもこれまた大量のクリーム(味のない)に包まれているので何を食べているのかさっぱり分かりませんでした。「シンプル」が一番なのに。
その後のメインで若干の汚名は挽回したものの、全体的に「ツーリスト(一見さん)向け」の料理にサービスという感じで個人的にはまた来ることはないかな、というレストランでした。
内装が素晴らしく、立地条件も良いだけにもったいないですね。
旧市街から小坂(かなり急です)を上り終えた場所に建つ Château d'Annecy アヌシー城も時間のある時には寄ってみたいもの。
13世紀初めに建設された城。建物全てを消失してしまう火災にあいましたが、その後以前と同じに建て直され現在に至っているそうです。
歴史、自然、建築、芸術などを幅広く扱う博物館として一般公開されていますが、ここからの旧市街はもちろん、アヌシー湖、それに続く山々の眺めは素晴らしいです。
今回は全く観光で来たわけではないのですが、アヌシーはなんだか人をゆったり、のんびりさせてくれる不思議な魅力を持った街ですね。
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