昨年に引き続き、勤務日の合間を縫いボランティアに参加にしてきました。
勤務するサロン・ド・テの常連さんであり、UTMBスタッフの Chef de Poste ( チーフ )の一人である方からお願いされたこともあり今年の私のポストは「 L'Equipe de Transport 」( 交通機関の案内係 )。
写真の小屋がその拠点(ゼッケン受け取り場であるスポーツセンターの横)。
フランス語はもちろんの事ながら、英語でのコミュニケーションもなかなか図りづらい日本人の方への対応に例年かなり苦労されてきたとの事。
参加者の国籍は自国開催のフランスがもちろん一番多く、スペイン、イタリア、イギリス そしてスイスがそれに続いているのですが、2015年度にも全体の6番手につけていた日本からは今年も昨年以上の参加者がやって来ました。
ここではトライル大国一つに数えられている日本。競技者本人だけでなく、そのご家族も一緒にいらっしゃる事がほとんど。
彼らに対する重要な情報の「正確な提供」が急務であったにも関わらず他のセクションに取られてしまって日本人スタッフを廻してくれたことが一度もなかった!!と。
という訳で私の参加をスタッフ一同大変歓迎してくれました。
「 なんだ、交通案内か。昨年までの荷物のチェックの方が責任が重く大変だったな。」などと思っていた私。
なんとも、なんとも甘い考えでした。
始める前までに目を通しておいて、と渡された「 Guide de Mobilité 交通案内 」を開いた瞬間に ??? クエスチョンマークが頭の中を駆け巡ってしまいました。
土地勘がない人にはかなり分かりづらいであろう内容。
私もシャトルバスの発着する町はイタリアはクールマイヤー、そしてスイス国境近くのヴァロルシン以外は名前を言われても地図のどの辺りに位置するのか、どういう環境にある所なのか(山の真っただ中なのか、町なのか、、等々)全く分からない状態。
それぞれのレースが通るメインの町村名、大よその予定時間も頭に入っていないので、まずは日程と地図のにらめっこ。
それでも訪れたことのない場所をイメージするのは難しいものでなかなか頭に入ってくれませんでした。
時刻表の読み方にしても、乗り換えありだの、直行便だの、この時間帯は90分に1本の間隔であるはず、、、だの一度見ただけでは本当に分からりづらく。
そしてなんと言っても一番混乱を招いたのが「 シャモニーのシャトルバス発車所 」。
ガイドブックにはUTMB(スポーツセンター前)以外は「モン・ブラン広場前」から、、、という様な表記がされていたのですが。
実際には全てのレースにおいて、「選手たち」がスタート地点に向かう為に乗るシャトルは「モン・ブラン広場前」から。
それ以外の「観戦者」の為のシャトルは「スポーツセンター前」から。
但し(!!)UTMBではスタート直後の18時から19時30分、恐らく20時くらい(!!こちらも正確ではない)までのサンジェルヴェに向かう「観戦者」の為のシャトルバスは「モン・ブラン広場前」からと。
現場スタッフも混乱してしまうことしばしば。
モン・ブラン広場に併設されたサロン・ド・ウルトラトライルの情報案内所(下写真4)に至っては、交通案内を専門的にしているスタッフではなかった為、観戦者にガイドブックに記載されていたように「モンブラン広場前」からと説明してしまったため、シャトルに乗れずに途方に暮れている観戦者もいたりしました。
また時刻表が分かりづらかった為、時間の読み違えでイタリア・クールマイヤーまでの最終シャトルを逃し市営のバス(しかもこちらも最終便が20分後に迫っている状態で、気が気ではありませんでした)で追加料金を払って戻らなければならなくなったファミリーも何組かいたりしました。
一日だけ、数時間だけのボランティアスタッフもいたりするので(かくいう私も2日間だけのボランティアでしたが)情報の通達が難しいのは分かりますが、なんともフランスらしく、、、来年度はぜひとも改善してもらいたいものです。
シャトルバス アンリミテッドチケット(全大会期間中)
30€ / 人
同行の15歳以下の子供は無料
混雑時のシャトルバス利用者の優先順位
1. 大会役員、ボランティア
2. 大会参加者
3. 参加者の家族
その他詳細は以下のサイトから。
http://utmbmontblanc.com/fr/page/93/Bus%20de%20l'organisation.html
私たち「一般のスタッフ」は情報案内のみでしたが、チーフの仕事は想像以上のもの。
真夏日が続いたこともあり、レース途中のリタイア者が予想以上に出てしまった今年。
彼らを回収するために、臨時バスを各要所に回すのもチーフの仕事。
帰路の為既に乗り込んでいた観戦者を大量発生してしまったリタイア者たちを優先的に乗せる為、理解をもって降りてもらうのには苦労した、、、などという話もしてくれましたが。
天候を読みながらレース状況も把握し混乱のないようにシャトルを手配する。頭を使う仕事です。
下写真1.2。スポーツセンター内でゼッケンをもらう為に行列をつくる選手やその家族達。
登録の確認、荷物のチェック(写真3)、ゼッケンの引き渡しにブラスレットの装着(写真4)、、、が同時に行われるのでかなり時間がかかります。
昨年度の仲間に顔を見せに行ったら写真の様に大混雑。スタッフもさることながら炎天下長時間列をなしている選手たちの姿を見ていてもたってもいられず1時間ほど荷物チェックのお手伝いをやらしてもらってきました。
この「行列」は毎年恒例。
但し翌日は前日に比べほとんど行列を見ることがなかったので時間に余裕を持ち、混んでいたらまた後で(後日)来よう、、、というくらいの気持ちでいらっしゃった方が良いかと。
結局私がボランティアをしていた日には日本人の方がほとんど来ることがなかったので、一緒にいたイタリア語やスペイン語がペラペラの女の子達と比べると果たして役に立っていたのだろうかと。
ただ、チーフや他のスタッフには「助かったよ、また来年も宜しく!!」と感謝されたので、まあ良しとしましょうか。
という訳で、来年もまたこちらでお世話になる予定ですので、日本人の方、遠慮なくいらして下さいね。
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