シャモニーの夏の恒例行事となりつつある、今年で8回目を迎えた「 Course des Garçons de café ウェイター / ウェイトレス レース 」。
『 シャモニー谷のホテルやレストラン、バー等々に勤めるウェイター /
ウェイトレスがそれぞれの勤務先の名誉や個々のプロフェッショナリズムを賭けて競うレース !!! 』
と謳われていますが、大抵は「シーズン終了を祝うお祭りの一つ」
として参加しているだけかと。
但し、
1位 350€ / 2位 200€ / 3位 100€
といった賞金や、抽選でモンブランヘリコプター周遊が6名に、冬のスキーシーズンパスが1名に当たる等々のお楽しみもあり、こちらが目的で参加しているというのが実際のところかもしれませんね。
第14回 UTMB 優勝者は男女共にフランス人。
しかも男性の Ludovic Pommet は 41 歳、女性の Caroline Chaverot は 39 歳と、この世界ではベテランと言って良い世代。
男性陣では一昨年、昨年のチャンピオンが出場していなかったとは言え、連日 35 度以上の真夏日の続く中でのレースで、「ベテラン」ならではの技術と精神力が物を言ったのではないでしょうか。
スペイン人の層の厚さ、強さに圧倒されがちなトライルですが、地元フランスの頑張りに例年以上の盛り上がりを見せた今大会でした。
昨年に引き続き、勤務日の合間を縫いボランティアに参加にしてきました。
勤務するサロン・ド・テの常連さんであり、UTMBスタッフの Chef de Poste ( チーフ )の一人である方からお願いされたこともあり今年の私のポストは「 L'Equipe de Transport 」( 交通機関の案内係 )。
写真の小屋がその拠点(ゼッケン受け取り場であるスポーツセンターの横)。
フランス語はもちろんの事ながら、英語でのコミュニケーションもなかなか図りづらい日本人の方への対応に例年かなり苦労されてきたとの事。
参加者の国籍は自国開催のフランスがもちろん一番多く、スペイン、イタリア、イギリス そしてスイスがそれに続いているのですが、2015年度にも全体の6番手につけていた日本からは今年も昨年以上の参加者がやって来ました。
ここではトライル大国一つに数えられている日本。競技者本人だけでなく、そのご家族も一緒にいらっしゃる事がほとんど。
彼らに対する重要な情報の「正確な提供」が急務であったにも関わらず他のセクションに取られてしまって日本人スタッフを廻してくれたことが一度もなかった!!と。
という訳で私の参加をスタッフ一同大変歓迎してくれました。
今年もこの季節がやって来ました。
夏の風物詩としてすっかり定着した UTMB( モン・ブラン ウルトラ・トライル )。
8月22日(月)から28日(日)の一週間にかけて行われるのですが、既に一週間も前から、朝も早くにそれらしき格好をし真剣な顔で町中を駆け抜けていく人達、過去の大会でもらった「フィニッシャー(完走者)」の印のあるベスト(もちろん完走者だけもらえる)を着て歩いている人達、、、等々を数多く見かけるようになってきていました。
そして私の職場でも、人気のUTMB記念メダル型チョコレート( レース参加者の家族が買っていく事がほとんど )の袋詰め作業(300個)がほぼ終わりを迎え、後は明日の開会を待つばかり。
よく天候に泣かされるこの Fête des Guides 山岳ガイド祭。
昨年のブログでも書かせていただきましたが、それまでの安定した天候とは打って変わって、この日を境に雨(雷雨)が多くなるというのが暦上の通説。
その為、ここまで休むことなく働いてきたガイド達がようやく休息(雨の為ガイドの仕事少なくなる)の取れるようになるこの8月15日がお祭りの日に選ばれたとか。
と言う訳で「8月15日に雨が降る」というのは何も珍しいことではないのだそうです。
しかし、しかし、今年は数日前から晴天が続き、この週末の天気予報も100%の晴れ予報。
今日、14日も朝から窓の外には青空が広がっています。
ぜひとも時間のある方は足を運んでみて下さい。一見の価値はありますよ。
もちろんシャモニー住人も町が一層華やぐこのイベントが大好き。なんと言ってもフランス人の好きな『無料』のコンサートであるのもその理由の一つでしょうけれども(笑)。
スイスのトリアン谷にある、世界最大の自転車ロードレースである「ツール・ド・フランス」の今年の通過地点にもなったフォックラ峠でのコンサートから始まり、近隣住民の強い要望に沿い、シャモニー谷をさらに下ったセルヴォーズの村にまで会場を広げた今年度。
日中には山頂での天然ステージコンサート、夕方16時以降はシャモニーの中心にある Parc Couttet クッテ公園でこれから期待される若いアーティスト達のコンサートが、そして夜(18時から22時)にはその横にある Maison des Artists メゾン・デ・アーティスト ( アーティスト達の家 ) で、このフェスティバルの主催者でもあるアンドレ・マヌカンを筆頭としたジャズ界を代表するアーティスト達のコンサートが一週間に渡り開かれていました。
ヨーロッパで最も高い山モン・ブラン、それに続く4000m級の山々を目の前に、音楽を通じて大自然と人間との共存を図り、新たな冒険にも挑戦しようと始められたこのフェスティバル。
今では9日間で35000人もの聴衆を集めるシャモニーの人気行事の一つとなっています。
《 CHAMONIX UNLIMITED FESTIVAL
シャモニー・アンリミテッド フェスティヴァル 》
シャモニーならではの見事な景観の中で行われる冬シーズンの終わりを告げる5日間に渡るミュージックフェスティヴァル
日時 :2016年4月7日(木)~ 4月11日(月)
会場 : ブレヴァンスキー場・レストラン「ラ・ベルジュリー」(2000m)
グランモンテスキー場・ロニオン (1972m)
メール・ド・グラス・グランドホテル「モンタンヴェール」(1913m)
プラン・ジョラリフト乗り場・アルジャンティエール
シャモニーセンター
ホテル・エグロン
ディスコ「アムネジア」
詳しいプログラムは以下のサイトから。
http://www.chamonix-unlimited.com/
2016年3月27日の深夜2時。
フランスは ( 一部を除く他のヨーロッパ諸国も同様 ) サマータイムに変更されます。
深夜 2 時に時計の針を 1 時間進め、深夜 3 時にする。
つまり今晩は皆通常よりも 1 時間睡眠が少なくなってしまいます。
この時期フランス全土、至る所で卵やウサギのの形をしたチョコレートを見かけるかと思います。
スーパーなどはその典型。
下の写真の様な光景は一度は皆さんも目にしているはずです。
これらは全てこの週末にやって来る Les Pâques パック に備えての物。
《 CHAMONIX GIRLs ZONE 》シャモニー・ガールズゾーン
2011年以降毎年恒例になった女性の為の無料のイベント。
初心者からエキスパートまで、レベルに関係なく様々なアクティビティーが準備されているようです(下記参照)。
普段では出会うことのない、違ったジャンルの人達とも交流が図れる良いチャンスではないでしょうか。
6回目の今年はノルディックスキーがテーマ。
レーザーキャラビンでバイアスロン競技を試してみることも、そしてFatbike(雪用マウンテンバイク)の試乗も可能だそうです。
そしてイベントの最後にはアルジャンティエールスキー学校のモニター達とのトーチ滑降が待っています。
そしてまだまだこれだけでは楽しみ足りない!!という人には夜のウィンターワンダーランドパーティー(仮装パーティー)への参加もお勧めです。
プログラム
午前・午後 Domaine skiabke des Chosalets チョザレスキー場
11時~15時 : ウォームアップ(ストレッチ&ヨガ)
ノルディックスキー(バイアスロン&ゲーム)
ファットバイク(試乗&クロス)
午後 Plateau de Lognan ロニオン
17時30分~19時30分 : ハッピーマウンテンタイム
(アペリティフタイム、セキュリティートレーニング、マッサージ、トーチ滑降)
夜 Office & Slalom Bar Argentière アルジャンティエール・スラロームバー
21時30分~ : コスチュームパーティー( テーマ「ウィンターワンダーラウンド」 )
日本から春を感じさせる素敵な贈り物が連日に渡り、冬のシーズン真っただ中の小雪の降るシャモニーに届きました。
3月3日はご存知の通り桃の節句(雛祭りの日)。
日本の我が家には姉の誕生に合わせて揃えられた雛壇が、毎年欠かされることなく部屋に飾られ、皆の目を楽しませると同時に春の様な温かな雰囲気を与えてくれているのですが。
幼いころは夜になり、ぼんぼりに灯りをつけるのがなんとも楽しみでしたっけ。
もちろんこちらにはそんな風習はないだろうから、と毎年父が春の香りのあふれた小包みを送って来てくれます。
レース会場以外でも町中はこの1週間ほどはやはりKandahar一色。
こちらはシャモニーの中心にあるモン・ブラン広場。
ここでは大会前の選手紹介やレース後の表彰式、そして大会閉会セレモニーが行われました。
4年ぶりに Coupe du Monde de Ski Kandahar ワールド・カップアルペンスキー・カンダハー大会がシャモニーの地に戻ってきました(この地で行われるのは19回目)。
競技が実際に行われたのはシャモニーから8km、車で10分ほどの Les Houches レ・ズッシュという隣町。
2日に渡り、1日目は滑降、2日目は滑降とスラローム(回転)の合計タイムで競うスーパーコンビネ、というプログラムで行われました。
* 滑降とスラロームを2日に分けて行うのをコンビネ(複合)、同日中(基本的には午前に滑降、午後にスラローム)に終了させるのをスーパーコンビネと呼ぶのだそう。
町中には各国名入りのジャケットを羽織った、選手自身であったり、チーム関係者、さらにはファンであろう人達の姿をあちらこちらで見かけることができました。
競技前日、前々日にあてられた公式練習日には大会当日以上に間近に選手達の滑りを見ることが出来るので、Les Houches のスキー場はスキー以外のスペクタクルを含め、かなり盛り上がっていたようです。
今度の日曜日、2月14日はヴァレンタインデー。
ここシャモニーでも、店々のショーウィンドウがまた一段と華やかになっています。
大事な人に何かしらの贈り物をしたり、一緒に過ごしたりと、男女問わず愛を告げる、変わらぬ愛を告げる日。
もちろんフランスでもこの日にはチョコレートが良く売れますが、大概チョコレートを購入していくのは男性。
そして花束を抱えていそいそと目的地に向かう男性の姿も良く見かけられます。
日本では女性から男性にチョコレートをあげる習慣があるのだというと不思議な顔をされます。
こちらの行事は大抵宗教から、そして日本の場合は商戦から来ていますからね。
上の写真は、我が Aux Petits Gourmands のヴァレンタイン特製ケーキ 『 Le Joli petit cœur 』。
アーモンド入りのスポンジ生地にラズベリーピューレとバニラのババロアをほどよく混ぜ合わせ、さらに甘酸っぱいラズベリーでデコレーション。
クッションの様なのですが、全て食べられます。食べるのがもったいないくらいなのですけれども。
ガレットも2月に入ると店頭から姿を消し、今度は bugne ビューニュ にその主役の座が廻ってきます。
フランス版ドーナツと言ったところでしょうか。
水・小麦粉・ビール酵母のみで作られていた16世紀当初の物から現在はバターと卵も加えて作られるようになっています。
カトリック行事のうちの一つ、マルディ・グラ 「 肥沃な火曜日 」と関係のあるビューニュ。
マルディ・グラとはこの日からパック( 復活祭 )までの悔い改めの為40日間肉食を断つ生活を始める前の「食べ収めをする日」。
一般的にこの日にはクレープを食べる習慣があるのですが、このビューニュ、リヨンから始まり今ではディジョンやアルルの方まで広く食べられるようになっているようです。
2016年2月5日に開催されたフリーライドワールドツアー・シャモニー大会では 人口2000名ほどの小さなオート・サヴォワ県の村 La Clusaz ラ・クルザ 出身の29歳、Loic Collomb-Patton がバックフリップを鮮やかに決め、その後も流れるように滑り降り、89.33/100 というスコアで見事に優勝を果たしました。
彼は昨年度のシャモニー大会でも優勝を飾った様ですね。
常に安定した成績を残しているので我らがシャモニーのチャンピオン第二の Aurélien Ducroz になってくれるのではないでしょうか。
現在総合2位。
La Clusaz は小さいながらも冬のスキー種目ではかなりの選手を出している村。
補助金(彼くらいのレベルで15000~20000€/年だそう)を含めたバックアップ体制が充実しているのもその要因の一つではないでしょうか。
その点シャモニーはアルペンやバイアスロンの選手には手厚い補助がなされているようですけれども、それ以外の競技には今一つ。フリーライドのチャンピオンでさえ 1000€/年くらいだとか、、、、。
そんな状況でも、地元シャモニー出身の Leo Slemett 22歳も今大会見事6位に入賞、総合では4位に着け頑張ってくれています。
1月も末になるとスーパーなどではクレープ用の材料、器具等を置いたコーナーが目立つようになってきます。
そう、それは毎年2月2日に行われる別名「クレープの日」とも呼ばれている聖燭祭(ろうそく祝別の日)の為なのです。
スキーをしに来たとはいえ、折角なのでゆっくりとお茶や食事をしながら素晴らしい展望も楽しみたいものですよね。
ブレヴァンには3つのレストランがありますが、私が良く行くのはこちら。
『 Restaurant Altitude 2000 アルティチュド 2000 』
冬期は Planpraz 到着駅から一度初中級者コースを滑り降りた後リフトに乗って、或いは前回ブログに書いた様にケーブルカーを利用するかして来る事が出来ます。
5年振りのスキーはLe Brévent ブレヴァンスキー場で。
このスキー場の利点の一つはやはりシャモニー市内から徒歩でも行けるということでしょうか。
とは言え、ツーリストインフォメーションセンター裏手の急坂をボードや特にスキーを抱えて(さらにスキー靴を履いて!!)上るのにはかなりな根性が必要かと思われますが。普通に歩けば5分~10分ほどでリフト乗り場に着く距離ではあるのですけれども。
体力に自信の無い方はシャモニー市内、もう一つのスキー場 Les Planards レ・プラナー(初心者用)とこのブレヴァンを巡回するバス(15番)が出ていますので安心して下さい。
1月7日はユリウス暦(西洋諸国はグレゴリオ暦)という古い暦を使うロシア正教でのクリスマスにあたりました。
ソ連時代にはロシア正教は弾圧されていて、ロシア正教の式典も禁止されていたようなのでクリスマスと言っても西洋諸国ほどの特別な感覚はないみたいなのですが。
そしてこの1月14日は旧暦でのロシアの新年にあたります。
以下は文献から抽出したのですが、どうやらロシアではクリスマスより新年の方に宗教的にも重きがおかれているようです。
1月に入るとどこのパン屋・お菓子屋でも店頭に飾られるようになるのがこのお菓子。
「Galette des Rois ギャレット・デ・ロワ」
Galette とは円系の平たいお菓子を表し、Roisとは王様達のことで、合わせて「王様達のお菓子」という意味。
起源は遡ることローマ時代、saturnales サトゥルヌフ(農耕の神)を崇める7日間に渡るお祭りの期間中に親しい仲間にお菓子を送るという習慣が発生し、それが旧体制下(フランス革命前)、納付金(税金)を納める際にこのお菓子も共に領主に献上しなければならなかったことから le gâteau des rois 王様達(へ)のお菓子」と名付けられるようになったのだそう。
そして1801年に1月6日(或いは1月2日から8日までの間の主日=日曜日)と定められた公現祭( 或いは fête des rois 賢人祭 )。
東方からキリストの降誕祝いにベツレヘムに駆け付けて来た3人の rois mages( 東方の三賢人 )を記念して祝われるようになったこのお祭りですが、19世紀以降この日は「王様の日」とも呼ばれるようになり、フェーヴ(陶器で出来た人形)とギャレット・デ・ロワが東方の三賢人への供物の象徴となり、今日ではこの日にギャレットと呼ばれるこのお菓子を皆で分けて食べるのが習慣となっています。
" La Neige est bien là et le Refuge vous attend !! "
Le Refuge est ouvert du 20/12 au début mai, tous les jours en Hiver ( et du fin juin au mi-septembre en Eté ).
Capacité
en restauration : 40 couverts
en refuge : 14 lits
6 chambres 2 pers
3 chambres 4 pers
Village / station la plus proche : Argentière / Les Grands Montets
Pensez a réserver votre table ou votre nuit en appelant au 06 88 56 03 54.
待ちに待った雪が再びシャモニーにも落ちてきました。
天気予報では随分と前から一月上旬にある程度まとまった雪が降るとは言われていたのですが。誰もが疑心暗鬼。
しかし、本当に降ってきました。
フランスの天気予報も意外に信用できるのですね。ははは。
それにしても最後に降ったのは一体いつだったことか。
(調べてみたら、なんと12月7日以降でした)
11月に大雪が降った時には今冬は恵まれたシーズンになると皆疑ってかからなかったのですが、それっきり全く降らなくなってしまった上に気温も上昇。
まるで初春のような気候になり、スキー場はどこも土模様。
つい先週まではシャモニーで一番標高の高いグラン・モンテでも利用できるコースは2,3本のみ。クリスマス休暇でやってきたヴァカンス客はそれでも購入してしまったパスを無駄にしないが為に、わずかな、わずかな雪を求めて行列を作ってでも上って行っていたのですが、私の彼曰く、そこはまるで「日本の夏場のプールのようだ」ったと。
想像できるでしょうか。限られた狭い場所に、人がうじゃうじゃ。しかもそれはもう雪とは言えず、氷や土の上を滑るという状態。
この時期にやって来た人達には、私が謝ることではないのですが、本当に申し訳なかったです。
新年あけましておめでとうございます。
皆さま、どの様に年を越されたのでしょうか。
2015年は1月の「シャルリー・エブド」襲撃事件から始まり、11月のコンサートホールなど6カ所で120名以上が死亡するという同時多発テロなどが起こり、フランスにとっては多くの市民が巻き添えとなった忘れられない年になってしまいました。
年末年始の混乱に乗じての新たなるテロを警戒していたのですが、どの町も無事に新しい年を迎えられたことはなによりです。
2016年度フリーライドワールドツアーの注目株と言ったらやはりこの人でしょう。
Jonathan CHARLET ジョナタン・シャルレ
2011年度からフリーライドワールドツアーに参戦。
翌2012年には既にシャモニーとスイス・ヴェルビエーでの最終戦で優勝を飾り、総合優勝を成し遂げています。
昨年度は向かうところ敵無しといったところでしょうか。
5戦中3戦で優勝し、やはり総合優勝を手にしています。
なかでも彼の地元シャモニー(そう、シャモニーヤーなのです!!)、そして最高難度とも言われるヴェルビエーでの優勝回数の多さは特筆すべきもの。
彼の柔らかいながらも匹敵する者のいない確実なテクニック、そして自然に流れる様なライン取り。この2度目の総合優勝で( フランスにはスノーボードで総合優勝を3度果たした Xavier de le Rue ザビエ・ドゥ・ル・リュ という人もいますが )名声を確実なものにしたことでしょう。
フリーライドワールドツアー2016年度のスケジュールが発表されました。
フリーライドとは。
アルペン競技とは言え、滑降や回転の所謂「型にはまった」それとは違い、全くコース設定のされていない世界有数のバックカントリー(自然山域)を降りる際の滑りのスタイル、クリエイティビティ、速さやコントロール、技は勿論の事ながら選択コースの難易度を審査されるスポーツ。
スタートゲートはヘリコプターでした到達できないような高度に設置され、観戦者の多くは双眼鏡を持参。
競技者は木や岩、雪堤などの自然の障害物の間を滑り降りて行き、雪崩の危険性もあり。
一歩間違えれば、、、という怖さは通常のアルペン競技以上のものでしょう。
余談ですが、スポンサーはThe North Face からPeak Performance に変わったようです。
夏の大トライル大会 UTMB からも The North Face は撤退していたのですが、業績が著しくないのでしょうか???それとも???
スケジュール詳細は以下の通り。
2015年に新設されたアンドラ公国とアラスカでの大会は今年度も行われるようです。
第1回大会
開催日 :2016年1月23日
開催場所: Vallnord Arcalis アンドラ公国
競技内容: 男女スキー・スノーボード
第2回大会
開催日 :2016年2月6日
開催場所: Chamonix フランス
競技内容: 男女スキー・スノーボード
第3回大会
開催日 :2016年3月6日
開催場所: Fieberbrunn Kitzbüheler オーストリア
競技内容: 男女スキー・スノーボード
上記3大会で以下の者が第4回大会への参加資格を得られる
男子スキー部門 : 26名中上位14名
女子スキー部門 : 14名中上位 7名
男子スノーボード部門 : 14名中上位 7名
女子スノーボード部門 : 8名中上位 5名
第4回大会
開催日 :2016年3月17日
開催場所: Haines アラスカ
競技内容: 男女スキー・スノーボード
上記第4大会で以下の者が最終大会への参加資格を得られる
男子スキー部門 : 14名中上位12名
女子スキー部門 : 7名中上位 6名
男子スノーボード部門 : 7名中上位 6名
女子スノーボード部門 : 5名中上位 4名
第5回大会(最終大会)
開催日 :2016年4月2日
開催場所: Verbier スイス
競技内容: 男女スキー・スノーボード
シャモニー郵便局前広場でクリスマス市がこの16日より開かれています。
クリスマス用のデコレーション、地元産のジャムやハチミツ、チョコレートにクッキー、ワインやビールといった嗜好品などを扱っている店の他にアクセサリー(手工芸)やまさにこの時期ならではの牡蠣やフォワグラの販売をしている店などが20ほど軒を並べ、町をさらに賑やかにさせてくれています。
ホットチョコレートの甘い香りや香辛料のきいたホットワインの匂いが、雪のない暖かな気候で今が「冬」であること自体忘れてしまいそうなこのシャモニーにもクリスマスが間近であることを思い出させてくれます。
12月も半ば過ぎ。
クリスマスに向けて、そして今週末から始まるクリスマス休暇に向けて、町が急ピッチでそれらの準備をし始めています。
毎日、毎日新しい発見があるのですよね。
これもその一つ。いつの間にか町の中心に居ついてしまっています。何故にパンダなのかは分かりませんが、、、。
明日から始まるクリスマス市の目の前にデンと座っているのですぐに見つけられるかと思います。
先日の雪でシャモニーと言えばこの人、Balmat バルマもその横の Saussure ソシュールと一緒にしっかりと雪を被っていました。
Place Balma バルマ広場にある二人の像 ( 1886年健立 )。
モン・ブランの頂きを指しているのがバルマ。
そしてバルマと一緒にモン・ブラン登頂に成功した Paccard パカールも一人寂しく、ひっそりと雪に埋もれていました(下写真)。
モン・ブラン初登頂にかけたこの3人の話、とあるサイトで良く説明されていたので以下に抽出させて頂きます。
先日降った雪のおかげで、この週末に幾つかのスキー場が早くも部分的にオープンしました。
例年、積雪状態により早くもなったり遅くもなったりするオープン日。
今回のそれも、この週末のみで本格的なオープンはやはり12月に入ってから。
とは言え、この日を待ちに待っていた人はたくさんいるのですね。
このシャモニーでも朝からスキーやスノーボードを抱えて意気揚々に出かけていく人達をかなり見かけましたから。
(ちなみにこの写真は地元紙に掲載されていたもので、私ではありません、、、。)
昨日ほぼ10日ぶりに日本からシャモニーに戻ってきたのですが、こちらはもうすでに冬景色です。
日本を出発する際の「東京、最高気温は21度」とは大違いです。
シャモニー近郊ではこの週末に大雪警報が出ていたよう。
結局は「軽く」降った程度と聞いていたのですが、昨晩シャモニーに着いてみるとしっかりと路肩や木々に雪が残っていました。
一昨日は残雪の影響もあり気温はマイナス10度まで下がったとか。
そして昨晩の空模様から怪しんではいたのですが、昨晩遅くから明け方にかけ雪が降っていたようで、午前9時の時点で写真の様な感じになっていました。
そして先ほど正午過ぎからまた雪が降り始めています。
シャモニーに戻って来てやりたかった事の一つがこれ。
UTMBでのボランティア。
仕事の合間の短期間、短時間とはいえとても良い経験の出来た以前の記憶から、今年も募集が始まると同時に早速ネットで登録しました。
そして回って来たのがこちら、競技者の「最初の窓口」となる所。
ボランティア登録時に、可能期間、時間、希望地、そして希望ポジション等を埋める様になっているのですが、私の場合シャモニーのみ、そして特殊な技能(医療関係、マッサージ等)もない代わりにフランス語に、もちろん日本語、そして一応は英語も少しばかりは話せるので毎回こちらでお世話になっています。
レース中のエイド(休憩所)でのボランティアはぜひやってみたいところなのですけれども、残念ながら運転が出来ないもので不可。
8月28日(金)18時にUTMB(モンブラン・ウルトライライル)参加者2500名がそれぞれの思いを胸にスタートラインを走り出して行きました。
総距離170km、総標高差10,000m。
通常のトレッキングで10日ほどはかかるところを速い者は20時間ほどで、平均では40時間ほどで戻ってきます。
スタート前、市役所前広場には競技者がこちらまで伝わって来るくらいの緊張した面持ちで待機していました。
表彰台を狙う者、自己最高記録を狙う者もいれば、この地点に立てるだけで最高の幸せだと感じている人達も少なからずいたことでしょう。
そんな彼らの姿を一目でも見ようと、声援を送ろうと詰めかけた人の数は知れず、、、。
スタート地点の市役所近くはもとより、町の外れまで(写真下中央)こんなにも多くの人達で沿道が埋め尽くされていた事にびっくりしました。
やはり年々その注目度、人気が上がっているのですね。
やはりシャモニーの夏の最大イベントと言えばこちらでしょう。
ULTRA-TRAIL du MONT-BLANC 2015年度 モンブラン ウルトラトライル
が8月24日から8月30日の期間で開催されました。
もう大分と有名になっているのでご存知の方も多いかと思いますが。
2003年から始められたこのレース。
毎年8月末に開催され、今年はその第12回目。
ヨーロッパアルプスの最高峰モンブランを取り巻く、フランス、イタリアそしてスイスにまたがる山岳地帯を走るトレイルランニングの大会。
2003年当初に比べるとその規模を格段に大きくし、今では主要の UTMB ( ウルトラトライル ・デュ・ モンブラン )以外にも4つのレースが追加されています。
日本では2009年の取材・TV放映以降認知度を上げたようですね。
姉妹レースとして2012年から開催されている ウルトラトライル・マウントフジ(富士山)があるとのこと。
今回は場所を les Bossons レ・ボッソン に変え、 Cèpes セップ茸を探しに行ってきました。
セップ茸というのは総称で、その中には色々な種類の茸があります。
そのうちの一つにイタリア語名で「ポルチーニ」と呼ばれる茸があると言えば「ああ、あれね」と思われる方もおおいのではないでしょうか。
これがなかなか見つからないのですよね。
土や木の色と同化してしまっている上、枯草の中や溝などに隠れている事が多いので。
年配のchamoniard シャモニーヤー(シャモニー住人)達は所謂「自分の庭(セップ茸の見つかる場所)」というものを持っていて「あんなに採れた、こんなに採れた」と自慢げに話しているのを耳にしたりもするのですけれども。
もちろんその「庭」の場所は教えてくれません。
釣りと一緒ですね。他人に教えたら自分の取り分が無くなってしまうので。
10年もの間、何度もフランスと日本を行き来する際にお供をしてくれたパスポートの有効期限が今月末で切れてしまうことに気づきました。
フランスで申請をするのは初めてなので、果たして必要書類は手元にあるのだろうか等々少しばかり心配だったのですが、大使館・領事館の方々が丁寧に教えてくれました。詳細は以下の通り。
シャモニーの夏の風物詩の一つが毎年8月15日に行われるこの「 Fête des Guides 山岳ガイド祭 」。
1924年にガイド協会の資金集めの一環として始められたこのお祭りは、今では山岳ガイドとクライアントや住人を強い絆で繋ぐシャモニーではなくてはならないものとなっています。
1999年以降は若いガイド達の活躍でさらに発展を遂げ、商店街や住人が一体となりこのお祭りを盛り上げています。
プログラムは以下の通り。
スーパーやマルシェ( 市場 )に出回り始めたので、そろそろこの辺りでも見つけられるのではないかと girolle ジロル(アンズダケ)狩りに行ってきました。
アンズ( アプリコット )の香りを持つことからアンズタケと呼ばれるこのキノコ( この香りは乾燥させるとさらに強くなるそうです )。
以下 Wikipedia より。
Haute-savoie は Les Aiguilles Rouges エギュイ・ルージュ(赤い針峰群)、標高2352mに位置するこの湖。
Lac Blanc 、つまり「白い湖」というこの名前は初夏まで雪に覆われること、そして湖に映えるMont-Blanc モンブランのその白い頂きから来ているそうです。
ビルベリーがようやくそこかしこで深い紫の大きな実を付ける様になってきました。
以前散策した際にはそれまでの日照時間が少なかったのか、小さな白い実の始まりしか見つけられなかったのですけれども、ここしばらく天気の良い暑い日が続いたので、これは良い感じと行ってみたら、ありました、ありました。
きのこと一緒ですね。
始めの一つを見つけるまで大分時間がかかるのですが、一度見つかると、恐らく目がそれ仕様になるのでしょうね、面白いように目に入ってきます。
シャモニーでの憩いの場所の一つがこの Lac des Gaillands ガイヤン湖。
バスも鉄道も停まるので便利ですが、市の中心地から2km程なのでモンブラン山系を横目にゆっくり歩いてきてみても良いのではないでしょうか(30分弱)。
自然の岩場でクライミングが出来たり、最近では隣接する森にアスレチック場も造られているので夏には家族連れを中心に多くの人達で賑わっています。
もちろん湖畔でゆっくりピクニックや釣りに興じてみるのも一つの手です。
7月14日はフランス共和国の成立を祝うフランス国民祭の日。
1789年同日に発生しフランス革命の発端となったバスチーユ監獄襲撃および、この事件の一周年を記念して翌年1790年におこなわれた建国記念日が起源となっています。
勇敢なフランスの愛国者がバスティーユを襲って革命家達を開放したという伝説とは異なり、実際には普通の犯罪者を少数(7名)収容していただけのバスティーユ。
衝撃したのは王の軍隊がヴェルサイユからパリに移動してきたというデマに影響され、バスティーユの武器弾薬庫を襲った為だったらしい。
ただ、この事により抑圧された農民を何百人も精神的に物資的に解放したのは事実。
バスティーユ襲撃からまもなく(8月26日)採択された「人間と市民の権利宣言(フランス人権宣言)」にはフランス国民一同が誇りを持っています。
7月10日(金)
13時-16時 : パラクライミング予選 ( 国立アルペンスキー学校体育館 )
20時-21時 : クライミングワールド・カップ開会式
21時-23時 : 映画上映 ( モン・ブラン広場 )
9時-14時 : 男女リード部門予選
15時30分-17時 : 男女スピード部門予選
19時30分-21時 : パラクライミング決勝
21時 : パラクライミング表彰式
21時30分-22時30分 : スピード部門決勝
22時30分 : スピード部門表彰式
7月12日(日): モン・ブラン広場
10時-12時30分 : リード部門準決勝
21時-23時 : リード部門決勝
実は2年ほど前から折り紙を使ったアクセリー( 今のところイヤリングのみ )を趣味で作っています。
自分で何かを作ってみたいと思っていた矢先、たまたまインターネット上で「折り紙を使ったハンドメイドアクセサリーの研修生募集」という書き込みを見たのがきっかけ。
折り紙なら小さな頃から親しんでいて本でも見れば誰に教わるでもなくできるのではないか、と。
フランス語版の「折り紙で作るアクセサリー」という参考本を見つけたので早速購入。
必要な備品や工具も近くの雑貨屋で揃え、いざ。
何度か失敗を重ねるうちに要領を得、少しずつ形になってきました。
今の所は知人にプレゼントしたりしているだけなのですが、色々な人から「これは絶対に売れるよ。趣味でやっているだけだなんて勿体無い」と言われ続けていたので、この度「起業の為の説明会」というものを受けてきました。
Les Houches からさらに下ること 9㎞ 余り。
シャモニー谷にある小さな村の一つServoz セルヴォーズ。
総面積13㎞²、人口1000人弱。
但し、こちらもこの30年間で人口が倍になるなど、シャモニーに勤務しているものの、レ・ズッシュにすら住まいを見つけられない人がかなり下りてくるようになっているようです。
標高758m ( ~最も高い場所で2324m ) にある村役場の付近からはこんな景色を見ることができます。
Chamonix から南西に車で下ること10分程 ( 距離にして8km程 )、面積43km²に 3000人強が住む小さな町( 69人/ha ) Les houches レ・ズッシュ。
*ちなみにシャモニーは面積116km²、9000人(76人/ha)
スキーのワールドカップが開催されたり、とスキーステーションとしての方が知名度が高いかもしれませんが、夏にも様々なアクティビティを楽しむことができます。
ファミリー向けのトレッキング、ハイキングコースが多々ある他、チロリアンの楽しめるアドベンチャーパーク、シャモニーとはまた違った角度で山々を見上げながら Lac des Chavants シャバン湖でゆっくりと一日を過ごすこともできます。
15種類以上の山岳動物達を間近に見ることできる Le Parc animalier de Merlet メルレ動物公園に行ってみるのも良いかもしれません。
*Dôme du Goûter ( 4304m ) 経由のクラシカルルートを通りモンブラン登頂を目指すアルピニスト達の出発地点の一つとしても利用されています。
2015年6月23日~26日にモンブラン マラソンがこのシャモニーで開催されました。
夏の始まりを告げる風物詩。
これを機にシャモニーの町は観光客、ヴァカンス客、そしてスポーツ愛好家達で溢れるようになってくるのですよね。
今日は再びヴァロルシンヌで魚釣り。
彼が先日発見した新しいスポットに「Kayoが絶対に気に入る場所だよ」と連れて行ってくれました。
スイスとフランスとの国境際を流れる川、Barberine バルブリンヌ。
この奥には Barrage d'Emmosson エモッソンダム(標高1931mにある人工湖)、Barrage de Barberine バルブリンダム(1920~1925年建設。高さ79m)、そして1955年から使用されるようになった Barrage de Vieux-Emmosson 旧エモッソンダム(1967~1973年建設。標高2205m)が控えています。
ちなみにエモッソンンダムはスイスに位置するのですが、フランスのアルジャンティエール氷河やツール氷河がその源泉の一つであったり、中央センターがフランス側の Châtelard シャトラーに位置したりする為、ここで作られる電力はスイス、フランス半々に供給されているそうです。
アヌシー湖西岸の小さな町、タロワール(面積25㎞²強、人口1800人弱)。
アヌシー市街から15㎞程離れた場所にあり、やはり人気があるのですが、こちらは静かな高級避暑地という感じ。
印象派の巨匠ポール・セザンヌが好んで滞在したことでも知られています。
彼が1886年の滞在時に描いた対岸の Chateau su Duingt デュアン城はロンドンのコートールド美術館に展示されているそうです。
フランスのベニスとも言われるアヌシー旧市街。
そこかしこに流れる運河が清涼感を与えてくれます。
夏にもなるとさらにこの辺りは色とりどりの花で飾られ視覚を十分に楽しませてくれるのと同時に、数々の飲食店が並んでいるのでお腹も十分に満たしてくれます。
この先にある運河の上に張り出した小テラスでは、たまに演奏会などが催されたりしているようです。
久しぶりにアヌシーに行ってきました。
Rhône-Alpes ローヌ・アルプ地方、Haute-Savoie オート・サヴォワ県の県庁所在地であるアヌシー。
学生時代、語学留学を決めた際に選んだ町。
ここから私のフランスとの付き合いは始まりました。
右も左も分からず、バスの乗り方一つにさえ四苦八苦したあの頃。
苦労したことはもちろん沢山ありましたが、ここの温かな人達(学生仲間を含め)、素晴らしい自然の景色に巡り合わなければ、今の私はなかったでしょう。
父も、そして亡くなった母も大好きだったアヌシー。
もうあれから20年も経ってしまっていますが、変わらずに町の中を流れる運河(フランスのベニスと呼ばれています)にはやはり心を癒されます。
雪が降っています。
さすがにシャモニーですね。5月も中旬になったというのにこうも間近に雪を見ることが出来るだなんて。
夏でも気温の下がった雨の日の後などに山の頂きに付いた雪を見る事があるのですが。この時期にこんな街中まで『バンバン』に降ってくるのは珍しいですね。
長い長い冬の後にようやく待ちに待った初夏が訪れたと思ったら、一転冬景色。
観光客の中ではきっと「ああ山が見れなくって残念」と思われた方と、「さすがシャモニー、この時期に雪なんて滅多に見られないからラッキー」と思われた方がいらっしゃったのでは。
住人のほとんどはきっと「ああ、もういい加減雪はいらないよ」と思っていたはずですが。
天気が良かったので二日間連続で魚釣りに出かけてきました。
今日はこれまた懐かしの Vallorcine ヴァロルシンヌ へ。
このヴァロルシンヌは Le canton Suisse du Valais スイスのヴァレー州と国境を共にし、シャモニーから15㎞程北東の、冬季には降雪状態により閉鎖されることもある Le col des Montes コル・デ・モンテ を越えた行った所にある人口400人強の小さな村。
Haute-SavoieはPassy パシーという地域にあるこの1909年に自然保護地域に指定された自然湖(標高1269m)。
最も深い場所で水深9mはあるというこのラック・ヴェール。
そのたぐいまれな透明度から多く人を魅了しています。
そしてこの神秘的な水の色は人々を惹きつけるだけでなく「 1471年に悪魔がその目覚めと共に引き起こした地殻変動からこの湖は出来上がった 」「 長らくこの山々には妖精が住んでいた 」、、、といった類の伝説をも産み出しています。
私の旧ブログ「シャモニーからこんにちは」を読んでいて下さった方はあれっ、と思われたかもしれません。
そう、aux petits gourmands は以前シャモニーに住んでいた際、私が最後に勤めていた職場。
それなりに融通の利くオーナーの下で職場仲間にも恵まれ、ある程度の責任も持てるようになっていた所での引っ越し。当時は後ろ髪を引かれる思いで退職したのですが。
こんな形で再び戻ってくる事になるとは、全く考えてもいませんでした。
「ウェイトレス兼販売員」という仕事。
夢は別にあり、もっともっと責任のある仕事をしてみたいという気持ちも大いにあったのですが、遠く離れたシャトーブリアンからはそう簡単に就職活動も出来ず、アパートを借りようにも、雇用先が決まっていないとなかなか承諾してもらえない今日。
自分にはやはりサービス業が合っているとシャトーブリアンの生活でつくづく実感した上、勝手知ったる職場であれば心配事が少なく済むので。
そんな訳で引っ越しを決めた際にオーナーに再雇用願いの電話をしてみたところ、「もちろん大歓迎」と二つ返事をしてくれました。
フランスに来てからもう何度目の引っ越しになるでしょうか。
アヌシー〜リヨン~エクサン・プロヴァンス~シャンベリー、、、これら学生の間はほとんどホームステイをしていたのでそうそうややこしい手続はなかったのですが(もちろん滞在許可証の更新ではご存知の通り大分に時間を取られてしまいましたけれども)、フランスで社会人として生活するようになってからは諸処の手続きに手間のかかる事、かかる事。
経験を積む事で色々と学ぶ事も増えてきます。そう、フランスは自分から学んでいかないと向こうからは何も「良い事」は教えてくれません。
長い長い旅路の後にようやく17時過ぎにシャモニーに到着した昨日。
その後大家さんと契約のやり取りをし、荷物を新居に運び込んだりしているうちにあっという間に20時を過ぎてしまい、、、もちろん夕食を作る体力も気力も無し。
シャトーブリアンからシャモニーまでは約850km、最短で8時間の旅。
マニュアル車なので運転は彼一人。
今回は猫も同乗という事もあり、2時間に一度くらいの間隔で休憩を取りながらゆっくりゆっくり進んでいったので明け方に出発して到着したのは午後5時過ぎ。
既に何度か利用した道、特に大都会の中を走るわけではないのでそう心配はしていなかったのですが、、、。
後から知ったのですが、実は「フランスで一番危険は道」と言われる道路を通っていたのですね。
新たな生活を始めるべくシャモニーに旅立つ日がいよいよやってきました。
この1週間程は引っ越し作業に追われる毎日で精神的にも肉体的にも一杯、一杯。
一番頭を悩ませたのが所持品の処遇。
ちょっと隣町に程度であれば引っ越し業者に頼む、或はトラックを借りて悩むことなく全て持って行く事も出来たでしょうけれども、なにせ900Kmも離れた場所に移動するのでそんな事をしてしまったら費用は 1,000 € 近くも(もしくはそれ以上)掛かってしまう。
二人所帯(+猫一匹)なので子供のいる家庭に比べれば物は少ないとはいえフランスに10年以上も住んでいると知らないうちに色々と増えているのですよね。